2010年06月21日

ブッシュフードの栄養価値

ブッシュフードの栄養価値

Nutritional Value of Bush Foods

 

seeds & apple berriesブッシュフードの生育範囲、性質また調理法は、食用部分の栄養価値に関連があります。未完熟な食物は、栄養面でピークに至っていませんし、熟しすぎても、調理しすぎても同様です。例えば、ローストしたり、蒸したりする調理法でビタミンを破壊したりします。多岐にわたるロースト、すりおろし、濾過等は水溶性ビタミン(例えば:ビタミンC)を除去し、澱粉を多く作る結果となります。



 一般的に、ブッシュフードは普通のアボリジニ的でない食材と栄養的にはそれほど大きな違いはありません。強いて言えば、果物や根菜類のような食物で水分が一般のものより少ない場合栄養価が濃縮していることがあります。意外なところでは、Kakadu PlumTerminalia ferdinandiana)や野生動物の肝臓にビタミンCが多く含まれていること、野生肉や種子に含まれている多価不飽和脂肪酸、脂肪含有量の少ないナッツ類、多くの種子類に見られる高脂肪・高蛋白、ミネラル豊富なマングローブ虫(Mangrove worm)やその他の食材があげられます。

 灰や炭で調理すると食物のミネラル成分が増加しますが、こうした灰や炭のミネラルが食物に吸収されるかは定かでありません。といっても、有機食材と比べるとミネラル含有量は少ないようです。その他の調理技術、例えばワトルシード(Wattle seed)の焙煎、もまた反栄養作用の活動を減少させることで食物の栄養価値を高めます。種子からのタンパク質吸収度を弱める働きのある抑制酵素を温度が分解してしまいます。

 アボリジニ食材とそれ以外の一般食材で見られる顕著な栄養面での違いは、複合炭水化物でしょう。ご承知のようにこれらの炭水化物は種子、ナッツそして根菜類に多く見られます。しかしながら、炭水化物の質は食物をよりゆっくりと消化しやすいように溶かす複雑な分子構造を反映しています。これは、食物にあった新陳代謝の適応力を持っていることが明らかである多くの狩猟社会や個人で必要不可欠な要素です。もし食べた炭水化物が一般食品のように、より精製されて吸収が早い場合、 その適応能力は文明病として知られている疾病素因となってしまいます。これらには、肥満、多糖症、糖尿病そして他の循環器障害などが含まれます。ブッシュフードに見られる吸収のより遅い複合炭水化物をベースにした食生活に戻る事で、これらの病気の症状を軽減させることが証明されています。適度な運動と低脂肪の食生活はこれらの病気に影響されやすい人々の健康に寄与することでしょう。

 特定の栄養素という点では、食肉は飽和脂肪酸の低いタンパク質と鉄分の源です。内臓は様々なビタミンを供給してくれます。果物類は水分、水溶性ビタミンやミネラルが豊富で、食物繊維の重要な源となっています。植物樹脂や根菜類もまた植物繊維の含有量が高く、またあるケースでは単純な炭水化物です。野生の蜂蜜はタンパク質含有量の高い花粉とミックスされ糖分としてエネルギー源となります。緑草類はあまり食べられていません。おうおうにして強い毒素を伴ってはいますが、かなりの量のミネラルを含んでおり常食としてよりもむしろ非常食として位置付けられています。

 4−5万年以上に渡って、アボリジニのブッシュフードの選別法は十分に変化のあるまたバランスの取れた食生活をもたらしました。さらに、アボリジニ的ライフスタイルは一般的に人間の生存に影響を及ぼすような品種改良などをしない野生のままの特質を持った食材供給を維持しました。

 ブッシュフードについての誤認は、食用とする前にかなりの部分を処理しなければならないということです。明らかに一部の食材は必要ですが、ほとんどの場合普通の一般的な食材と変わりません。残念ながら、ほとんどのブッシュフードはローストするぐらいの処理で食用となるのですが、25,000種に及ぶオーストラリアの植物のほとんど(75-80%)はそうでないということです。

 ブッシュフードを採集する時は、ブッシュフードを見分ける為に植物学を少し勉強する必要があります。特定の植物学的描写が求められることはほとんどありませんが、関連植物の一般的な特徴を認識する事は食用植物についての勉強や、類別しなければならないなじみの薄い植物の性質について推量する場合に役立ちます。一旦、一般名という壁を飛び越えて植物の属性や類に精通してくると、植物採集はオーストラリア固有の植物体系の認識に新しい次元をくわえることが可能となります。

 学習する名称は「たった」20-25,000しかありません。そして、そのうち4,000-5,000種類が食用部分のある植物です。ブッシュ薬草は約5,000種あり、一部は食用・薬用と両方の機能を持っています。オーストラリア中にある100種類かそこらの植物の実用的な目録は、アボリジニが常食としている食材を含めれば1年中ほとんどの時期に食用可能な植物情報を与えてくれます。

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