2010年04月08日

The Bushfood Handbook・・・・・アボリジニと食物

アボリジニと食物

Aborigines and Food

Mountain devil 



Mountain devil

花からはのどの渇きをうるおすほどのネクターがとれますが、飲みすぎると頭痛の原因ともなります。

これはヒスタミンを含有しているアミノ酸から成っているためです。









    今でも多くの食物を採集しているアボリジニがいますが、彼らにとってブッシュフードは生命を維持する源泉以上のものです。彼らのまさに存在そのものが生命サイクルの中での調和或いは宗教的原則に依存しています。メルビルやバサースト諸島では、ヤム芋(
dioscorea bulbifera bulbifera)はティウイ(Tiwi)族のクラマ(Kulama)イニシエーション儀式の重要な部分となっており、女の子たちは収穫時期と複雑な加工調理の詳細を教えられます。アリススプリング北東の乾燥地帯では、アルヤワラ族にとってのワイヤリーワトル(オーストラリア産アカシアの一種)の重要性は、この種の乱獲に関してはっきりした懸念が表明されています。ある種の食物が可能性のある作物だと考える前のコンサルテーションは重要なステップです。過去にアボリジニから何かを学んだとしたら、ブッシュフードの普及あるいは栽培はこれらの食材を発見した人々の支援と協力のもとに行なわれなければなりません。ブッシュフードは美食家達のイマジネーションと食材としてだけでなくアボリジニの健康と栄養に寄与しなければならないからです。

 オーストラリア人は今、アボリジニが虫(Witjuti Grubs)やカンガルーに限らない多くの食材を食べていた事を学びつつあります。彼らの食生活には数百種類にのぼる果物、木の実、種子、野菜、昆虫や肉等が含まれており、そしてブッシュフード運動の一部として食べたりまたは栽培する価値のあるものです。

 アボリジニ食材に関する私たちの知識は人類学と植物学がリンクしている学問の一種である民族植物学(Ethnobotany)から来ています。1970年代まで、民族植物学に関するコメントや情報は多数の著者によるオーストラリア固有食物の膨大なリストでした。これらのリストには食物の収穫や調理方法等が含まれており、そして時にはアボリジニが考えもつかなかった狩猟採集から農耕栽培への進歩においてアボリジニ的食習慣を位置付けるよう試みました。場合によっては、固有の果物(例えばquandong, Santalum acuminatum)の栽培の可能性を示唆するケースもありました。しかし、アボリジニによる食生活でバラエティに富んだ料理法の開発に言及されることはありませんでした。

 アボリジニ社会は私達と異なった文化と価値感を持っています。ヨーロッパ人の気風は競争的、収奪的そしてリニアル(線形的)ですが、アボリジニのそれは昔も今も協力的、保全的そして循環的です。アボリジニ文化はこれまで常に天然資源に依存するだけでなく保存すべき環境とある種の関係を保ってきました。彼らの植物に関する伝統的な知識と使用法はシンプルでも前農業的でもありません。最近では、アボリジニがこれまで資源保持の有能な管理者であったことが認められていますし、一連の農耕を発達させていたことも知られています。ある地域では、アボリジニによって使用されている現代の土地は今でも環境を破壊するヨーロッパ人の伝統を受け継いでいます。というのもヨーロッパ人が耕作していた産物だからです。もう一つの考慮すべき事柄はアボリジニが好んで食べるエミュー、ジュゴン、亀、ハリモグラ等の動物達の捕獲が今でも続いていることです。かなりの数のハンターと効率的な捕獲方法でこれらの伝統的な食材となる動物の頭数が必要以上に収奪されやすくなっています。適切な捕獲コントロールがこれらの資源保護、伝統的食材の使用そして地域の人々の栄養供給に寄与することとなります。

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