2009年12月13日

デフレ考・・・その6

その恐怖の構図とは、国が借金で賄ってきた長期大規模失業対策事業に他ならない。

バブルが弾けたことにより、それまで無理をして維持していた市場が縮小することとなった。そのまま放置しておけば、倒産する企業が続出する恐れがある。そこで政府がとった措置は、公共事業を増やし、また資金難に陥った中小企業向け制度融資を緩和することだった。

故小渕首相が導入した中小企業向け20兆円規模のセーフティネット安定化資金やその後のさまざまな緊急融資制度で倒産を免れた企業は枚挙にいとまがないだろう。

資金不足によって倒産する恐れのある企業を、公共事業や政府系金融機関の融資によって延命させる。

つまり雇用の確保を優先した。その目的に数百兆円にのぼる資金(国債という名前の借金)を投入して失業者を出さないようにして給料という名目で国民にばら撒いてきた。

そして私たち国民は、そのばら撒かれた給料で物を買い、毎日の生活を維持してきた。

給料という名目であるがゆえに、私たちは自分で稼いだお金だと思って、グルメだ、海外旅行だ、ブブランド品だと身の丈を超えた生活を送ってきたのがバブル後の日本人だ。

零細・中小企業のオーナーや経営者たちが借金をしてその給料を払っていることを身近な事として感じないままに・・・・・。

もっと分かりやすく描写すると、:

A家の家計を例にとると、

お父さん、Aさんの会社は業績が良くて毎年昇給して給料が100万円になった。

給料が順調に上がるものだから、奥さんも、子供たちも大喜びで、その収入に見合った生活をエンジョイするようになる。

ところが、ある時点で会社の業績が頭打ちになってくる。そしてそれに応じてAさんの昇給やボーナスもそれまでの勢いがない。

家族の生活レベルは、自宅購入、子供たちの学費、付き合いなど相変わらずのレベルを保っている。家庭インフラが月100万円予算で組みあがっているのでなかなか変えることができない。

そのうちにAさんの給料が下がり始めて、90万、80万・・・そして50万まで下がってしまった。

家族思いのAさんは、そのことを奥さんや子供たちに言うことができない。給料が下がったとなると、家族親戚中で大騒ぎになることも分かっていたので、そこでAさんはアルバイトをしたりして毎月の100万円を都合していたが、それも限界に。

そして、Aさんが次にとった手は会社からお金を借りることだった。少なくとも会社から借りるということで借金をしていると感覚がないからだ。

その借りたお金を足して毎月の給料100万円として家族に渡している。家族は、なんとなくお父さんの会社の状況は以前のように景気が良くないことは何となく感じていても、毎月の収入が今まで通りあるものだからそれ以上細かく追及することはしない。

これまで通りの優雅な生活を楽しんでいる。

危機感を持っているのはお会社の状況が良くならない限りこの借金+給料収入が継続しない事を知っている、お父さんだけだ。

そして、お父さんは思っている。

一旦仕切りなおして、生活の中身を総点検し、さらにこれまで以上に安定した収入の道を探ることが今の状況を脱出できるA家の方向性だと。

「身の丈に合った生活を確立し、そして技術専門家としての立場から会社の業績などという他力本願的要素に影響されない安定収入の道を探る。」

このA家の方向性は国という単位でも考慮されるべきではあるまいか?

次回に続く・・・・

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