2007年01月21日

Dream in Baghdad

イラクの前衛芸術劇団Mustaheel-Aliceの公演http://www.tinyalice.net/を見てきた。

混乱のイラクを表現した前衛的舞台劇。

技術や芸術論はさておいて(カンガルーマンがこうした分野に無知なため)、総合的にかなりインパクトのあるそして考えさせられた夜となった。

さらに、マスコミや評論家達が語るイラクとは全く異なったイラクの側面を垣間見た夜でもあった。

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アッラーアクバル



受付正面にはイラク国旗が飾ってあった。
そして国旗に書かれている文字は:

アッラー・アクバル (神は偉大なり)




フセイン紙幣


おみやげで買ったフセイン時代の250ディナール紙幣



役者達Anas A. Ajeel

役者達のリーダー
Anas A.Ajeelとそのグループ

彼は半年ほど、日本に住んでいたことがあるらしい。





Baan S. ShihabIsrra A. Ibrahim


美しい女優2人。

彼女らは国際的女優になる事を目指している。





質疑応答


パーフォーマンスが終わった後の、観客とのシンポジウム形式の質疑応答。

いろいろな質問と会話が飛び交った。





これらの中で記憶に残った質問と彼らの回答及び反応。

*パーフォーマンスでは、イラクの混乱を象徴する表現が多々あったものの政治家・宗教家やイラクに関与している国々を批判するような政治的、宗教的メッセージは全く無かったといってもいいだろう。そのせいか、観客の質問も過激で挑発的内容は抑制されていたようだ。

これらの中で記憶に残った質問と彼らの回答及び反応:

質問1.「フセイン時代と今では芸術家達の表現の自由の巾はどちらが大きいですか?」
回答:「今のほうが自由です。」

質問2.「イラク国内のシーア派とスンニ派の抗争がマスコミなどで喧伝されていますが、差し支えなければ皆さんがどの宗派に属していらっしゃるか教えてください。」
回答:「私たちはイスラム教徒です。スンニもシーアもイスラム教徒です。したがって両派でいがみあう事は矛盾しています。この構図はマスコミや政治家達が意図的に作り出した幻想としか思えません。事実ここにいる数人の役者の場合、スンニ、シーアの両親のもとに生まれており両派は混在しています。さらにここで重要なことは、宗派の違いを乗り越えた形で、私たちは”イラク人”であるという事です。」*ここで会場から大きな拍手。

「一般的なイラク人はこのような宗派等は気にせず統一されたイラクのもとでイラク人としての平和と安定した生活を求めているのです。」

*ここで一人の観客がマスコミの報道を鵜呑みにした質問をしたことを詫び、それに対して役者やスタッフは拍手で応えた。

以上がカンガルーマンの記憶に大きく残っている昨夜のシーンの一コマだ。

彼らの回答が、こうした質問を想定したうえでの優等生としての答えなのか本音は別にあるのかカンガルーマンは判断がつかない。

個人的には、さらに突っ込んで現在の混乱の元凶となっているアメリカやその他の国々に対する彼らの心情を聞きたかったが、会場の雰囲気を考えて止めた。

多分、別会場で飲み会でもあってそこでいろいろ個人的に質問したらもっと泥臭い話が聞けるのだろう。

しかし今回のような公演を企画し、私達日本人に紹介してくれた企画会社(タイニーアリス)に拍手をおくりたい。それにアサヒビールが会場を貸し出し協力していた事も見逃せない。

本音が聞けなかったという意味ではやや物足りなかったが、それでもこのような草の根の交流を通じて私達の知らないイラクの側面を見させてもらった貴重な一夜だった。

皆さんも機会があったら是非ご覧になる事をお薦めしたい。

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この記事へのコメント
面白そうですね!

しかしなぜアサヒなのでしょうか?
Posted by eriko at 2007年01月22日 18:11
興味深いパフォーマンスですね。

イラクとか中東の国々の事情などは日本では
わかっていないことが多いですからね。
Posted by イヴォンヌ at 2007年01月22日 20:52
erikoさん、こんにちは。
自宅のPCがネットに繋がらなくなってしまったのですぐコメントできませんでした。アサヒビールは芸術振興するための基金と施設を持っていて、それを活用したのではないかと思います。
Posted by カンガルーマン at 2007年01月24日 13:20
イヴォンヌさん、こんにちは。
別な側面(非常に欧米化された立ち居・振る舞い)から認識したイラク人ということでとても興味深かったです。
Posted by カンガルーマン at 2007年01月24日 13:22