2006年07月23日

所変われば・・・・?

5、6年前ベトナムを訪れたことがある。

訪問の理由は、塩を国内に輸入したいと思っていたのでベトナムの塩事情を調べたかったからだ。

知り合いのシェフがベトナムの自然塩は、世界で最も美味しいのではないかと話していたので興味を持った次第だ。

いろいろな伝手をたどってベトナム政府機関や塩工場の訪問、そして製塩専門家とのインタビュー等準備を整えてベトナムを訪問した。

そして現地で話を進めていくうちに思いもよらぬ展開となってしまった。

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到着早々、ベトナム政府の商工関連部門から紹介を受けた製塩会社と工場を2ヶ所訪問した。

訪問すると、技術者グループとベトナムで最高の塩の権威であるという塩博士が出迎えてくれた。

カンガルーマンは、「ベトナムの塩が美味しいという話を聞いたので日本に輸入したい」と話を切り出した。そして、「探している塩は海水をそのまま乾燥させた天然塩を探している。」と付け加えた。

すると、先方は怪訝な顔をして「どうしてそのような前近代的な塩が欲しいのだ?」と聞いてくる。

彼らが言うには「ベトナムでは最新式の機械を備えたイオン交換膜製法のほぼ100%純粋なNACLを製造する技術を持っている」と話している。さらに、「ベトナムでは古い製法ではなく、近代的な製法の精製塩製造に力を入れており、天然塩は時代遅れだ」と強調している。

カンガルーマンは、日本では精製塩は時代遅れで、NACLの含有率は95%以下の天然塩がこれからのマーケットトレンド(市場動向)だと説明するのだが、なかなか理解してもらえない。

お互いの感覚が全くかみ合わない。

一応、儀礼としてその近代的精製塩工場を見学したのだが全く興味が湧いてこない。

それからJAICA(海外青年協力隊)のベトナム駐在の方々に海の近くにある昔ながらの小さな製塩場をやっと見つけてもらった。そこでは、まさに海水を汲んで乾燥させ、それから手でふるいにかけて塩を作っていた。

これだと思い、海からできたてホヤホヤの塩をもらって件のシェフに味見してもらったら、「これだ!この味だ」ということで早速輸入の準備にはいったのだが、大きな問題に直面してしまった。

それは、塩に細かい石、蚊などの異物が混入している事だった。結局、塩の輸入は諦めたのだが、時々異物混入の問題をチャント解決していたらかなり大きなビジネスになっていたかなと思ったりもしている。

そして、現在でもベトナムでは精製塩の製造に力をいれているのか?それとも異物の入っていない天然塩製造に切り替えたか興味あるところだ。

相変わらず、精製塩に力を入れているとしたらベトナムの塩製造業者は日本での大きなビジネスチャンスを逃しているのではなかろうか?

塩、されど塩、所変われば一つのアイテムでも人々の感じ方や受け入れ方が全く違うようだ。

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この記事へのコメント
ごぶさたしてまーす。
今日からまた復活したチャラコです。

ベトナムのお塩の話で思い出したのですが、
とある惣菜メーカーの社長さんが、
日本の衛生基準は厳しすぎる、と言ってました。
ま、虫がはいったお塩は困りますけどね。
Posted by チャラコ at 2006年07月24日 17:03
わたし、農学部出身です。
エセですが。

虫食いのある野菜と、きれいな野菜。
どちらが消費者に人気があるか?

多くの消費者はきれいな野菜を買うそうです。
こちら(マーシャル)の野菜はほとんど全てアメリカ・オーストラリアからの輸入品。
「冷蔵庫に入れておいて、一ヶ月くさらなかったキャベツ」という伝説もあります。

きれいに見せること、これは一昔前、または今でも売り手側が消費者の購買意欲に沿うように改良してきた一種のアイデアだといえます。

わたしは、自分の子供への影響を考えつつも(まだいません)、同じスーパーで同じ輸入野菜を買っています。選べないから。
Posted by eriko at 2006年07月24日 18:56
チャラコさん、久しぶりですね。
お仕事も乗りのりで順調なようですね。塩のビジネスは首を突っ込まなくて正解だったと思っています。あのまま続けていたら、蚊の入った塩を販売した会社の社長として逮捕され今頃会社が潰れていたかもしれません。ははは・・・
Posted by カンガルーマン at 2006年07月25日 00:23
erikoさん、こんばんは。
生産者と流通業者にとっての歩留まりと採算性、それと消費者の完璧性を求める性向が合致して現在の状況になっていると思います。少しずつ、消費者の姿勢が変わってきているようですが、まだまだ経済的に恵まれている層に限られているようです。
Posted by カンガルーマン at 2006年07月25日 00:27