2005年04月21日

アボリジニの知恵ー2

アボリジニの知恵が21世紀に役立つ
 
 アボリジニは原野で自生しているワラビを大事にしている。ところが、オーストラリアの牧畜業者や農家はワラビを雑草として扱い除去しようとする。それは、ワラビが穀物や牧草を育てるのに邪魔だからだ。ところがアボリジニとってはワラビは自然を保護するのに重要な植物だ。これは、自然と共存する考え方と自然を変える考え方が衝突する良い例だ。
 
具体的に説明すると:
・牧畜業者や農家は、野山を切り払い平坦にしてそこに効率の良い畑や
 牧草地をつくりそこで育てた穀物や家畜をお金に変えて生活の糧として 
 いる。したがって、ワラビは雑草以外のなにものでもない。
・ところが自然を相手に生活しているアボリジニはワラビの特性がブッシュ
 (森林)や原野を守るのに重要な役割をしていることを知っているので、
 彼らにとっては大事な植物だ。どのような特性があるかというと、山火事
 や洪水でブッシュ(森林)が喪失した時に最初に生えてくるのがワラビの
 類の植物だ。ワラビは他の植物が再生するまで地面にシッカリ根付き、
 土が水や風で喪失することを防いでくれる。つまり、土の守り神のような
 役割を果たしてくれる。彼らにとっては、森に自生しているさまざまな果
 物、ナッツ、野菜、穀類、薬草等が貴重な生活源だからだ。ワラビが自
 生しているからこそ、ブッシュ(森林)の再生が可能な事を彼らはよく知っ
 ている。 それに、ワラビは彼らにとって大事な食材でもあるからだ。ワラ
 ビに含まれている毒素を抜いて、あぶったり焼いたりして食用にしてい
 る。それに、ワラビが人体にとって必須の蛋白質と亜鉛が豊富なことも
 経験から知っている。
 
 そういえば日本人もワラビを食しているが、その始まりは多分縄文・弥生のころから受け継がれてきた知恵なのだろう。これからの21世紀は効率という名前のもとに自然の破壊を進めてきた欧米型20世紀の概念を捨て、自然と共存する文化を持っていた日本人、アボリジニ等が受け継いできた知恵と科学を融合する世紀だ。 


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